放課後、ティラノをピックアップして、雨の中を先生のお宅へダッシュ。到着したときには、スコミムスもグイもぐっすり睡眠。ティラノも半分寝ていた。強引にティラノだけ送り出して、女児二人は車で寝かせておいた。ティラノは今日ガボットを合格したらご褒美に1ドルもらえる約束になっていた。一弓で4つの音を弾く部分では、左手で音価が決まってしまうし、音程も弓を返す場合と違って、うにうにっとごまかして後から合わせるってこともできないので、スズキの1巻を終わろうという子にとってはかなり難しい。2の指でCと#Cを短い間に弾くところは、指を移動させるのが間に合わなくて、へにょへにょな音程になってしまっている。こりゃ、今週はだめだったね。大体サー、練習ガタリナインダヨ、なんて思っていたら、「今後もいつでも弾けるように、引き続き練習しておくということで、2巻の曲に進みましょう」との先生のお言葉。レッスンに来るときは、バイオリンのせいで友達と遊べないとブリブリ怒っていたティラノも、この段階ですっかりご機嫌。2巻の最初の曲はヘンデルの「ユダスマカベウス」からの”合唱”。日本で育っていたなら、表彰される時のバックミュージックとして定番中の定番であるこの曲を小学校低学年の子でも知らないはずはないのだけれども、ティラノは「この曲、知らない。」先生も「えっ、知らないの!?」とびっくり。でも素直に、きれいな曲だなと思うらしく、「僕これ気に入った!」
 眠りこけていたスコミムスを椅子に座らせ、「次はあなたの番よ」と話しかけても、グーグー。鼻をつまんだりしていたら、先生が「そんなに眠いのでは、かわいそう。また来週にしましょう」とおっしゃった。スコミムスは先生が優しいのがわかっているので、「う〜ん」と眠そうな小芝居。わたしのほうは、「せっかく連れてきたのに、コノヤロー」ってなもんよ。