写真日記着物

hiico2006-01-03

 今年最初の着物の話題。大変、大変!トリケラが一枚だけ持っている着物に風を通そうと思って、(恥ずかしいことに)初めて畳紙から出してみたら、あれまぁ!すてきな紺の紬のアンサンブルで、羽裏は落款入りのこんなすごい柄だった!!
 きっかけになったのは、家の向かいのスーザンの「トリケラ、あなたは着物ではなくてスーツを着ていてだめじゃないの」という一言。新年の挨拶用にデジカメで家族写真をとり、プリントしたものをスーザンのポストに入れておいたのを見てくれたのだ(現在のプロフィールの写真とちょっとだけ人物の配置が違うもの)。「男性用のキモーノウはないの?」と彼女が聞くので、「トリケラも持っているけど、面倒で着ないのよ」なんて立ち話をしているところに、トリケラ本人が登場。「え?僕、着物持ってきているの?」
 トリケラに認識がないのも仕方のないこと。彼の着物は、わたしたちが日本を離れるときに、トリケラの父(=そっち)から譲られたもの。譲り受けたときに、呉服屋さんであるおばあちゃん(父方の祖母)が父のために作ってくださったと聞いたように記憶している。一度も袖を通していないのではないか、というようなきれいな着物だ。もちろんトリケラも一度も着ていないどころか、たぶん見たこともないだろう。だから、虫干しを兼ねて外に出してあげようと思った次第。
 わたし自身が着るのに手一杯で、トリケラが着物を着るようになるなんてのはずっと先のことと思っていたので、これまでは持っていることを忘れない程度のおつきあいしかしてこなかった。でもティラノが着物に興味を持っていることもあって、トリケラにも年に一度くらい着てもらいなぁと思い始めた。ティラノは父親よりも洗脳が進んでいるので、「見て見て、お父さんの羽織、こんな絵が描いてあるんだよ!」と見せたら、「わ〜、すごいなぁ。ぼく、うらやましいなー!」とうっとりとした声で言った。
 日本でのお正月だったら、家族で着物きて神社にお参りにいったりして風情があっていいよね〜。アメリカで元日に着物着たって行くところなんてありゃしない。アメリカに来てから何度か一時帰国しているけれども、冬に帰ったことはまだ一度もない。山に登って初日の出を拝んだあと、鎌倉で初詣。帰宅したころには年賀状が届いているので、それにゆっくりと目を通す、という我が家のお正月のルーティーンが懐かしい。