hiico2007-01-04

皆様、遅ればせながら、あけましておめでとうございます。今年もおひまな時間にでも、のぞいてやってくださいまし。

(1月1日)
いろいろと現代風になったとはいえ、お正月は和を感じる大事な行事。アメリカ風の超落ち着きのない年明けに、できるだけ日本の元日らしさを盛り込もうと、久々に鼻息を荒くした。トリケラが東洋食品で買ってきてくれたおせちっぽい料理をとっておきの食器に盛り付け、気取ったテーブルクロスをかけた食卓に並べた。わたしはタラコなどの魚卵が好きなので、数の子といくらが食べられて幸せ。トリケラの実家の両親がわたしのことを”魚卵のひーちゃん”と呼ぶ、という話題になったときに、ティラノが「え、おかあさん、”魚雷”!?」といって笑わせてくれた。二日からもう学校が始まるので、正月らしいことをやっておこうと思い、書初めやカルタとりなどのアイデアを暖めていたけど、実際にはみんなで遅ればせの年賀状書きに終止した。あ、もち米を炊いて、男性陣がついてくれたので、それなりに正月らしかったか。父の知人のT川さんが作ってくださった木製のゲーム『箱入り娘』にも助けられた。これは、将棋の王将やら飛車やらと書かれた、サイズの異なる(ここがポイント)木片を、木枠の中を動かしながら、最初に枠の一番奥にいる王将を、手前の開口部から脱出させるパズル。早い人では2,3分で解けるらしい。ティラノが「僕もうできるようになった」と自慢気にいうのでタイムトライアルをさせたら、5分たってもできなかった。がんばれ、ティラノ。

(1月2日)
元日のおお張り切りの反動で、くったくたの一日。グイが家にぽつんと残され気の毒だった。休み中ずっと兄姉が遊んでくれたのに、ある朝、目が覚めたら母を除く家族の姿がなく、家がしーん・・・。テレビでDora The Explorerを放映している間はよかったけど、わたしが朝風呂に入っているときにはさすがに自分が一人ぼっちなことに気づいたらしく、風呂場へトコトコとやってきて、「ねえ、おかあさん。ティラノはどこ?」わたしにはグイを楽しませるほどのゆとりがなかったので、彼女にはひたすら忍耐の一日だった。

(1月3日)
朝9時半からグイのバレエ。睡眠薬の影響が残っている感じだったので、必死な思いでハンドルを握った。レッスンの間中、眠いし頭が重いしでつらかった。話し掛けられにくい雰囲気をわざとかもして、なるべく疲れないようにした。買い物をすませて一度帰宅。昼食後に診察。バレエの後で疲れているであろうグイがぐずらないよう、日本で買ったポータブルDVDを持参。長い待ち時間と診察の間、おとなしくしてくれて助かった。抗ウツ剤はほどほどの効果を示しているものの、睡眠薬がうまく機能していないという評価になって、Trazodoneに変更。
夜間に覚醒しているときのnegative thoughtsは具体的にはどんなことだと質問され、実父が前立腺癌の疑い濃厚というbad newsを聞いて泣いた夜があったことを思い出した。話のついでに、前立腺癌についての質問をいくつか。乳がんで母が他界した後に、父までもが癌!?とショックだったけど、自分の信頼する主治医が、一般的に前立腺癌は進行が遅いこと、前立腺癌があったとしても最終的に亡くなるのは別の病気だということが多いこと、(専門外だけど)自分だったら腫瘍マーカーの値が高くなったからといってすぐに細胞診をするのではなく、3ヶ月後、6ヶ月後の数値を観察するだろうと思う、といったことを丁寧に説明してくれ、一安心。うつ病のせいというよりも、自分の本来の性格的にやたらに不安がってしまうのだと思う。

(1月4日)
Trazodoneで睡眠の質というか、夜間の覚醒時の内容が変わった。目は覚めたけど、自己嫌悪とか失敗の思い出とか、そういうつらいのが頭の中をグルグル回るという現象が起きなかった。でも起床後の頭痛とめまいがひどかった。今夜は量を減らそう。

グイは新しい幼稚園の初日。先生とグイの通訳として親がついていて、みたいなことを言われていたけど、朝は薬の副作用がきつくて車を運転できない状態。とりあえずトリケラについていてもらって、わたしの体調がマシになってからトリケラと交代する段取りとした。ところがわたしがぐったりと横になっているところへトリケラが帰宅。あれ?ついてなくていいの?とたずねると、グイがあっさりと環境に馴染んでいるので別に親はいなくていいと言われたとのこと。後から電話がかかってきて、グイがとてもよくやっているので、親が来てはかえって集中の妨げになるので来ないで、とまで言われた。お迎えの11時半ぎりぎりまで家にいることができ、副作用が去るまでに十分な時間を与えられた。あ〜、大助かり!
紫の短くきったストローと白いビーズを色が交互になるようにして糸を通してネックレスを作ったり、粘土細工をしたり、その他わたしが理解しきれないいろいろな楽しいことをして、キラキラした目でグイはわたしを迎えてくれた。先生も「よくやった!」の連呼。なんだか、前の保育園で3ヶ月かけてやった学習を、たったの1日でこなしてしまったような印象。帰宅する車の中では、今までに聞いた中で一番いい発音で、「ファーイ、スィーックス、セぶぅン、エイトゥ、ナァーイン、テェーン、イレ〜ぶン、トゥエ〜ル」と楽しそうに数を数えていた。グイの幼稚園に関して病気になるほど悩んだけれども、すごく知的好奇心を刺激されている様子なのが嬉しく、グイのためには一番の結論だったんだなと思った。
〜トリケラの両親に感謝。〜