母の一回目の命日。特別なことができなかった。スーパーで仕入れてきたピンクの花束を飾り、いつも焚くお香のかわりに、ラヴェンダーの香りのろうそくを灯す。バイオリンの先生にお借りしたCDをダビングするいいチャンスだったので、上の二人が学校にいて、しかもグイがだっこ紐にしばられて眠っている静かな時間に、母(の遺影)と一緒にバッハの無伴奏バイオリンを楽しんだ。
 スコミムスを迎えに行ったとき、ちらりと2年生の昼食風景を除いたら、ティラノは一人で食事をしている。(ただ一人の?)仲良しのトレイスが発熱で学校を休んでいるので、一緒に遊ぶ相手がクラスにいないらしい。どうりで昨日、Mちゃんと遊びたいと駄々をこねていたわけだ。ロンリーだったのね。一人の友達とべったりになると、こういう弊害がでる。近所にアメリカ人の友達ができないでいる自分みたいで、息子がかわいそうになってしまって、急なので迷惑だよなと思いつつ、Mくんのママに電話。事情を説明したら、今日は遅めの時間に歯医者さんの予約があるというのに、虫歯の治療を終えた後の夕食に招待してくださった。涙が出るほどありがたかった。
 Mくんと遊べるとわかっているので、スコミムスの小児科につきあわされても、買い物に連れまわされてもごきげんなティラノ。もっとご機嫌と不機嫌の落差が少なく、落ち着いていてくれるといいんだけど、ま、わたしに似ているんだから仕方ないか。