"Raising Boys" and "Girl's Self-Esteem"

Raising Boys: Why Boys Are Different - And How to Help Them Become Happy and Well-Balanced Men
 "Raising Boys". 題名の通り、男の子を育てている親向けの育児書。乳幼児期、少年期、思春期と、男の子の発達の段階で、どのような変化が起こるか、父親、母親がその時々にどのように息子と接したらいいのかをわかりやすく説明している。大まかにいって、幼児期には母親のたっぷりの愛情が、少年期になると母親の愛プラス父親の男としての見本が、そして、思春期には親以外の男性から男らしさを学ぶことが大切だという。少年期に父親が、通勤時間を含めて週に60時間も働いているようでは、育児にちゃんとかかわっているとはいえないってさ、トリケラ君。男らしさの発現に男性ホルモン、テストステロンの量の増減が深く関わっていることを強調しているけれども、筆者は決して、ホルモンが人格を支配しているように狂信しているわけではない。また、アメリカのおっかないフェミニストにもよく配慮しているように感じた。
 男二人、女三人の我が家の中で、男の子はティラノ一人。彼が興奮してしゃべっていると声は大きいし、宿題がいやで泣くときもひどい暴れよう、階段や椅子、テーブルから飛び降りるなどして、とにかくうるさいなー!!と思うことばかり。でも本書を読んで、あー、これも男というもののnatureだから、否定してたらだめなのね、という(少しだけ)寛容な気持ちになった。大きくても、ロコツな愛情表現がうれしいものなんだなと思って、普段グイやスコミムスにしているように、ティラノにもべたべたしてやると、意外と素直に喜んでいた。そうか、君もまだちっちゃい子だったんだね。そうだよね、一人っ子だったら、もっと甘やかしているだろうなー。

200 Ways to Raise a Girl's Self-Esteem: An Indespensable Guide for Parents, Teachers & Other Concerned Caregivers
"200 Ways to Raise a Girl's Self-Esteem". こちらは、娘が思春期になってちょっと扱いがむずかしくなってから読めばいい本だったかも。"Self-Esteem" というテーマはtheoreticallyに議論するほうが容易で、practicalな情報が少なくなりがちなので、practicalな本にしたかったという話なんだけれども、あまり具体性を感じないのはわたしだけ?大体、内容とタイトルが一致していないよ。これは「思春期をうまくのりきるための方法」の本であって、「Self-esteemを育てる」本というのとは違うような気がする・・・。