冬休み最終日

 今日で冬休みもおしまい。たったの二日間の中でも、家族にお正月らしさを味わってもらいたいし、しかもティラノの育英の宿題はきれいに終わらせておきたいので、張り切った。朝一番に、着物の準備にとりかかった。これは昨年、妹の結婚式のときに、「アメリカでお正月に着られるから」という理由をつけて購入していたもの。今日着なくては、ン万円が無駄になる!3人分の着物をハンガーにつるしていい気分。かわいい!やっぱり着物っていいなぁ。 
 朝食のすぐ後に、ティラノに「お正月」という題の作文に取り掛かってもらった。宿題にとりかかるように声をかけたとたんに、「えー」っという抗議の声が上がったものの、お父さんから「回り将棋のことをかけばいいじゃない」というステキな提案があり、ティラノの意欲を引き出してくれた。いつもの読書感想文用の原稿用紙よりも字数の多い400字詰め原稿用紙だったけれども、回り将棋のルールの説明だけで3/4を埋めて、最後の段落にようやく、自分の気持ちなどを書いた。文句を言ったらきりがないけれども、前向きな気持ちでササッと済ませてくれたので、とても助かった。
 お次は、家族で書初め。ティラノが作文している間退屈していたらしく、わたしが準備をしているのを見て、スコミムスがすぐに乗ってきた。二言語を学ぶ環境にあるせいか、言葉が遅れ気味かと心配した彼女も、気がつけば幼稚園年中にしてひらがなの読み書きをマスターしている。ティラノと違ってスコミムスはお勉強に前向きなんだ。
 ティラノは、育英で今度の土曜日にやる書初め大会の予習。学校から先生のお手本の「もち」をいただいている。ティラノは硬筆の字がいつも雑。でも書道で筆を持って字を書かせると、なかなかいい字を書く。何枚か練習した後の「もち」は、どっしりとしていて、おもちのねばりを感じさせる、味わいのある作品になった。
 トリケラは「美味」なんて書いている(id:ryasuda)。お正月そうそう不真面目な奴め、(良イ子ノ)ワタシ「平和」ヨ、と思って書き始めたら、全然うまくかけない。トリケラが「‘平和‘なんてありきたりでチンケだ。全然ギャグになってない」というので、テーマを変えることに。それじゃってんで「成金」の「成」を書いている途中で「成金って書くの?」またしてもトリケラに考えを読まれてしまった。人が集中して半紙の向かっているときに、ああやってふざけたことを言って邪魔するのはけしからんと思う。せっ、かく「成」はいい字だったのに、横から「成金?成田?」なんて言うから字が書けなくなった。情けないことには、「金」の漢字がわからなくなっていた。「金ってこんな字だったっけ?」と思いながら書いてみたら、「全」の「王」の部分が「玉」になった不思議な字になっていた。昨日、こどもたちのために、封筒に「お年玉」と書いたせいだろうか。トリケラが四苦八苦している「美味」に挑戦したら、結構いい字が書けた。横の線がいっぱいある「美」の字、「大」の横線を一番長くするよりも、上の「羊」の三番目の線を一番長くするのがよいことがわかった。
 トリケラは「美味」を諦め、Love and Peaceってことで「愛」に挑戦。彼の毛筆は、硬筆の時と同じように、一画に込める圧力がほぼ一定なのが特徴。太く力強く男らしい字になる。けれども、一画一画、それぞれの表情が乏しくなる傾向があって、字のバランスというか、構図的がよくないときには、いい字に仕上がらない。「美」は同じような横線が連なったような感じになって、なかなかよくならなかったのではないか。「愛」は字が変化に富んでいて、トリケラに向いていたよう。わたしがチャレンジしてみたら、細部にこだわりすぎて全体のバランスをとるのが難しく‘よじれた愛‘になってしまったけれども、トリケラの「愛」は、紙の真ん中に大きく堂々と書かれていて、なかなか立派な作品だった。
 午後はいよいよ着物だ。晴れ着を着ると思うと、ティラノもスコミムスもわくわくするらしく、大興奮で暴れまわっている。七五三の羽織袴を身につけたティラノをみて、グイにもその特別さがわかるのか、奇声をあげてお兄ちゃんに抱きついた。もう女心が芽生えているスコミムスは、鏡の前で、着物姿の自分にうっとり。上の二人が着物を着ているので、グイも文句をいわず「かーいー(かわいい)」と言いながら、着物をまとった。
 おとーさんにも手伝ってもらって、写真撮影。せっかく着物をきたので、なるべくいい写真を残しておきたい。あっという間にフィルム2本分撮影。大騒ぎだったけど、わたしは大満足。