トリケラが重い腰をあげて、やっとモーゲッジ・レンダーに電話した。デューク大学が紹介してくれた不動産屋さんの紹介先、3件全てに電話連絡。直接話すことができたのは、K女史だけ。後2件には、うちの電話番号を留守電に残しておいた。
 さて、うちの住宅購入にかかる収入や貯蓄などの数字をもとに、K女史はざっと5パーセントのダウン・ペイメント(頭金)で$300,000くらいの家が買えるだろうと試算。問題になったのが、トリケラのクレジット・ヒストリー。普通のアメリカ人が家を買う頃には、その人がいかに借金とつきあってきたかの歴史が刻まれている。車のローンをちゃんと返済しているか、クレジットカードでの買い物はちゃんと支払いがされているかは、信用情報を管理するところに全部記録されている(らしい。それがどういう名前で、どうやってそこで自分の情報が管理されているのかは知らない。これを知らないってのは、やばいのかな、という気はする)。それでトリケラの場合、アメリカに来て4年あまり、お金を貸す側としては、クレジット・ヒストリーが短すぎる、という言い方をされた。「信用状況を調べるためにはコストがかかる。Prequalify(住宅購入を前提として、大体いくらを上限にお金を貸してくれるのか試算してくれる。信用のおける人には資産状況に応じた金額を貸してくれるし、信用度の低い人には全然貸さないか、少額しか貸さないか、貸しても利子が高くなる)するためには、その費用を払え」とトリケラはいわれたらしいけど、私の耳には異様に聞こえた。
 予習で読んだ本によると、Prequalifyは、信用度、収入などの厳格な裏付けなしに、ローンの支払い能力を知る参考程度に出す数字で、数字の算定がいい加減な分、確実にその金額を銀行が貸してくれる保証はない。本当に銀行がこの金額をあなたに貸しますという具体性があるのはPreapprovalで、これをしてもらうのには、本当に雇い主からいくらの収入があるかを証明してもらったり、過去の税金関係の書類などをチェックするなどして、借金の約束をする、ってなわけで、こちらには手数料などの費用を請求されるのだったと思った。わたしが以前に百貨店のカードを作ったときなど、わたしの信用情報は、店員さんが電話越しにチャチャッと調べていた。レジの前で2,3分またされるだけの話。たかだかPrequalfyに料金請求なんておかしいから、トリケラが勘違いしているか、K女史がやんわりと断っているかのどちらかだろう。
 トリケラが直接話せなかったJ氏は、留守電のメッセージを聞いて連絡をくれたものの、わたしが電話を取れなかったので、またこりらからかけて、留守電にメッセージを残すはめに。夕方に電話をくれたP氏とは、うまくわたしが電話で話せた。P氏に確認したら、クレジット・ヒストリーをチェックするくらいで費用は請求しないよと。それで、クレジット・ヒストリーをチェックしたら電話かけなおすからと言って、一旦電話を切った。それ以来、一時間半経過して、もう夜だ。これもやんわりと断られているんだろうか。家、買えないのかな。それならそれで、最初の一年は賃貸にするっていう選択肢を迷わずとることができて、気が楽かも。