学校が休みで、天気は曇り、遊びの予定もいれておらず退屈な金曜日。体がだるくて午前中グイと一緒に昼寝してしまった。夕方にいくらなんでも上の子たちが気の毒になり図書館へ。帰りがけに前方にパトカー発見。サイレンは鳴らしていないけれどもピカピカとライトを点灯していた。パトカーが二台そろって商店街に駐車しているので、なんかへんだなーと思って横目に見ながら通り過ぎたら、ワルイ人二人を逮捕しているところだった!体の大きな男性二人が腕を後ろに回して、地面に組み伏せられていた。何、強盗でもしたの、お兄さんたち?それとも万引き?初めて見た「治安が悪い」っぽい場面だったけど、雰囲気は落ち着いていた。映画みた〜い。
 夜、トリケラのボスの家でラボの人のお別れパーティー。テクニシャンのバリーが寄ってきて、トリケラがどんなに素晴らしいかということを説いて聞かせてくれた。ちょっとコワカッタ。「これから医学部で働くけど、デューク大学の優秀な学生を前にして、トリケラは医学の心得がなくていいのかしら」なんて言うと、「いいや、医学部だってMDの学生の教育ももちろんのこと、PhDも育てている。それにトリケラの仕事、君はわかるかい?いや、わかるよね。エンザイムがどーたらこーたら。彼がパイオニアしているこの仕事は将来医学になるんだから。」日本でしていた仕事は、論文に挿入する絵を描いているところを見たり、噛み砕いて説明してもらったりしてほーんのちょっと(なんか回るらしいっていう程度にね)ならわかる。でも今なにをしているのかは、マジでわからない。仕事内容はわからないけど、バリーがトリケラを高く評価していて、それを伝えようとしているってことはわかった。
 それに「トリケラ”だけが”素晴らしい」という言い方ではなくて、「君達はよくがんばった」という調子だったので嬉しかった。「君はここまで家族がバラバラにならないようにしながらよくやってきた。トリケラがどれだけ家にいないかは僕はよく知っているから。」いやー、嬉しいねー。普通”おかあさん”って評価の対象じゃないでしょう。自分では、周囲の働くアメリカ人のおかあさんや、日本人の駐在員の奥様方と比べても全然がんばってない、夫に尽くさない、家事のできない”専業”主婦=ダメ主婦だって思っている。トリケラに対してはなるべく家に居る時間を増やすようにしむけ、事ある毎に「日本に帰りたい」とブチブチと文句を言っていて、表面的には全然協力的ではない。そりゃ、まあ本心ではアメリカで成功してほしいと思ってはいるんだけどね。(望郷の念とそれとはまた別なのよ。)それを他人様が「えらいね」って言ってくださって、ほろりときちゃうわけ。