hiico2005-08-22

 夏休みももう終わり。ティラノと一緒に庭の一角の土を掘り返して、掘り返して、掘り返して一日が終わった。庭の南に面している部分が斜面になっているので、平らにして見栄えをよくしたいなーと思ったので。NCの土は赤い粘土。固い。でもティラノもわたしも、掘るのが楽しくて仕方ない。
 掘っているといろいろと珍しいものを見ることができる。一番珍しかったのは、まだ成長しきっていないセミの幼虫。まだ寝ていようと思っているのに、急に外の光にさらされて、びっくりしてうねうねと体をのたくらせていた。ゴメン!「早く土にもどしてあげよう」とティラノと一緒に土をかぶせた。「死んじゃわないといいね」とわたしが言うと、ファーブル昆虫記などでセミの生活をある程度理解しているティラノは「ねえ、セミは木の汁を吸うんだよね。あそこじゃなくて木の根元に置いてあげたほうがいいんじゃないの?」と幼虫を移動させた。なんとか生き延びてくれるといいんだけど、大丈夫かな?スコップで人の力で掘っていると、本当に固い土。セミさん、ちゃんと土の中に戻れるといいけど。
 別の場所で石をひっくりかえしたときには、たくさんのありの巣に遭遇。たまたま赤ちゃんの部屋をあけてしまったときには、子守りをしているありがわーっとものすごい速さで赤ちゃんたちを地中に移動させていて、その迅速さに感心。
 夕方頃にはジョギングする人や犬の散歩をする人がたくさん通りかかった。一人の男性が往路はだまって行過ぎて行ったけれども、復路で声をかけてきて「ガーデンを作っているみたいだね。」「ここを平らにして芝生を植えようと思っているんだけど。」「そう!」(白い歯がキラリと光る素敵な笑顔。)
 実は赤い土が露出して、庭の見栄えが悪くなってしまっている。作業中だから当たり前なんだけど、なんとなく悪いことをしているような気分にもなったりして。テレビでガーデニングをちゃんとやっていない家のことを"neighborhood eye sore"(ご近所さんの目の毒)と呼んでいたのが頭に浮かんでいた。でもその男性が、直接そう言ったわけではないのだけれども、その笑顔が「ガーデニング、がんばってね」というメッセージを伝えてくれていて嬉しかった。
写真:一日経ってから23日に撮影したセミ。まだ生きていて同じ場所に居た。でも白くて柔らかそうだった体は、茶色に変色して固くなっていた。未熟なのに、外気に触れてしまったので、脱皮の準備に入ってしまったのか?




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