"Healing ADD"はとっても面白い本だ。著者自身の家族にADDの人が何人もいるという境遇で、臨床医でいながらもちゃんとサイエンスしている。彼の主張が業界で受け入れられずに逆風が吹き荒れている中でも、自分の仕事が正しいと信じて姿勢を崩さなかった、なんてエピソードはとってもカッコイイ!
衝撃的だったのは、ADDの人はリラックスしている状態では問題なくても、いざ何かのタスクに集中しようとすると、脳の中でも肝心の集中力を司る部分の活動が低下してしまうという事実。なんでも、興味のあることは十分に刺激的なのでドーパミンがちゃんと出て集中できるけれども、本人にとってつまらない仕事をがんばってやろうとすると意図に反して集中力が低下してかえって気が散ってしまうのだそうだ。ああ〜・・・。がんばろう、がんばろうと思っているのに結局失敗に終わったという経験のなんと多いことか。そういうことだったのかぁ。