「すぱうず」、「しぶりんぐ」

 わたしが日本で受けた英語教育は、中学、高校、一年浪人、四年制大学のうちの教養課程の二年間の、合計九年間です。とりわけ大学受験浪人の一年間には集中して勉強をして、語彙を増やしたとは思いますが、それでもアメリカに来て生活するのに必要な言葉をあまり知りませんでした。学校で習う英語、受験で問われる単語の種類と、こちらで生活するのに必要な単語の種類とが違っているからです。
 日本の人がアメリカに来たばかりのときに知っていたい単語や、日本では聞かない、使わないけれども、こちらでの日常生活でよく使う単語、小さい子どもでも知っている(アメリカの人にとっては)易しい単語などを、ご紹介していきたいと思います。主に、駐在員のご家庭や、家族連れで研究に来られる方(とくにお母さん)向けになるかと思います。

 今日の知っ得英単語は「すぱうず」と「しぶりんぐ」です。わたしは4人家族で渡米しましたが、渡米当初に書類を書くときに困ったので、これらの家族に関する単語がとても印象に残っています。

 「すぱうず」はspouse。”配偶者”という意味です。最初に出会ったのはビザの申請のときだったでしょうか?日本でもお役所関係の書類では、夫の記入欄、妻の記入欄とするのではなくて、性別を区別することなく配偶者とすることが多いと思います。
「しぶりんぐ」はsiblingで、”きょうだい”のこと。これも性別も年齢も区別することなく、兄弟姉妹を簡潔に表現できる便利な単語です。今、手元にある地元の図書館のパンフレットを例にひきますと、
Parent & Child Programs: Laptime
For children who are not yet walking
For you and your child only; no siblings please
とあります。発達の段階にあわせたプログラムなので、お兄ちゃん、お姉ちゃんたちが一緒に来ると、じゃまになったり、活発すぎて危険だったりするのですね。乳幼児連れでアメリカで生活すると、保育園や幼稚園などで必ず出会う単語です。