続編9

 構造の専門家のインスペクションのレポートが届いた。ウッドデッキについてはインストールがいい加減、それに木が腐った部分が修復してあるけれどもその修復の仕方が不適切という指摘。二階建てアパート部分で強度不足が心配されていたのも、垂直方向の支持が足りない階段が二階建て部分に過度な重さをかけているので、二階の床に階段がよりかかっている部分が沈み込んでいるとのこと。(あぶないじゃん!)
 夕方、不動産屋さんのヴィッキーに、数時間かけて、どうしてもこれらの欠陥に対する補強工事を売り手にやって欲しい旨を伝えるメールを書いた。(インスペクションの前の時点で、この補強工事については売り手は拒否していたので。)
 雨どいに関しても、雨どいなしでこれまで暮らしてきたことのほうがあんびりばぼーなので、買って欲しかったらちゃんとインストールしてほしいと考えている。ヴィッキーは、これは修繕ではなくアップグレードなので、売り手にこれをやる義務はないという意見だけど、それでもこちらは譲るところは譲っているので、これくらはやってもらいたい。
 スタンダードが低い人たちを相手に、こちらの要求水準を満たしてもらうように説得するのはかなりたいへん。あちらからみたら、こちらの要求が過剰ということになるわけで。そこをわかってもらって気持ちよく負担を引き受けてもらうのは日本語でもむずかしいけど、それを英語でメールで説得するのはさらに大変だ。売り手と買い手が直接交渉するわけではなく、間に双方の不動産エージェントが入っているので、こちらの考えがどういう風に先方に伝わっているのかが、これまた謎だ。
 明日は害虫のインスペクション。外壁に害虫を駆除するときにできる独特の修理痕が見られるので、少なくとも過去に一度は害虫の発生と駆除があったらしいことがこれまでにわかっている。明日のインスペクションで、今はもう被害がないことが証明されるといいのだけど。