続編11

 売り手から最終の正式な修理に関するレターが週明けに出るはずだと言われていて、不動産エージェントのヴィッキーはこまめに連絡をくれているのだけれども、それはまだ受け取っていない。ヴィッキーがかなり先方のエージェントに雨どいを設置するリクエストを強く押している気配。ヴィッキー自らが屋根屋さんに問い合わせて見積もりをとって、$600弱程度という数字を先方に伝えることまでしてくれた。雨どいに関してこちらに引くつもりがないことが売り手に伝わっているのは確か。残る懸案は、アパート部分の構造の問題だ。床から天井まで突き抜ける柱を立てるという内容の補強工事、やってくれるのだろうか?
 もう契約日まで10日ほどしかない。じたばたあがいてもどうにもならない状況。先方がやるといっていた修理が、契約日までに修了していなかった場合は破談になる。その場合に備えて、トリケラは、契約日に家族全員でいき、NYに戻ってくる飛行機は遅めの飛行機をおさえた。同日の午後からでも賃貸物件めぐりをして、なんとか月末に予定している引越しのスケジュールをずらさないで済むようにしたいから。
 修繕に関してもめているとモーゲッジブローカーのスティーヴに状況を伝えていたので、「その後どうなった?」との電話が入った。まだどうなるかわからないと返事したら、「修繕については(家を買う一連の手続きなどの中でも)ハードパート、難しい部分だよね。僕も数ヶ月前に家を買ったばかりだからよくわかるよ。売主は修理するっていったけれども、家を売り渡したいまでもまだトラブルが残っていたりするんだ」と言っていた。ヴィッキーの提案にしたがって、売買契約日の前日に、最初にインスペクトしてくれた人にもう一度家を見てもらって、彼が推奨した通りにちゃんと修理できているかどうか確認してもらうことになっている。前日に「あれもだめ、これもだめ」って言われたら、即、賃貸オプションへ移行することができて、話が簡単でいいかも。