ショック

 電話を子機を耳に当て、ぶらぶらと歩きながらしゃべっていたところ、窓ガラスに小鳥がバン!と当たるのが目に入った。以前にも別の窓でそういうことがあった。今日の小鳥は、なんだかまだ飛び方が安定していないヒナのようだ。高い枝から落っこちるようにして飛んできた。前の小鳥は「大丈夫か」と思って見ていたら最後には元気になって去っていった。この小鳥は体を横たえたままだったので、そっと新聞紙をまるめた先でツンツンしてみたけど、ひっくりかえったまま、息をふきかえすことがなかった。ショック。
 夕方のことだったけれども、外はまだ明るかった。ティラノが「お墓をつくってあげる」とさっとシャベルを抱えて庭へ飛び出していった。少しだけ盛り上がった土の上に、そっと石が置かれた。