補習校の運動会。なだけでも刺激が強いというのに、夜の部がさらに強烈だった。ティラノの先生が開いた内輪の小発表会というか。現在取り組んでいる曲を、みんな(生徒同士)の前で演奏し、先生からのコメントをいただくという企画。大雑把に言って、年齢が上がっていくにしたがって、難しい曲を披露してくれる。コンチェルトを弾けるレベル以前の生徒をとらない先生の方針なので、リーディングのコンチェルトを弾いた女の子の次に、ビバルディを演奏したティラノともう一人の女の子がその次の段階。高校生くらいの人が弾く曲はいろんなテクニックが要求される難しい曲だ。それでもって、特筆すべきは、同じ柄のポロシャツを着たチャイニーズの兄弟。お兄ちゃんが11歳ということだから、弟のほうはたぶんティラノと同じくらいなのだろう。この弟のほうがとっても生まれ持って音楽の才能に恵まれている人で、いわゆる天才少年。あんまりすごすぎて、とにかく開いた口が塞がらない状態になってしまった(もっと本当のことを言うと、今我が家ではやっている横山三国志で、張飛に一振りで首をちょーんと切られてしまったような感じ。やられた〜としか言えない)。演奏をはじめる前に、貨物列車かなにかが警笛をファーンと鳴らしていってちょっと妨害になった際に先生が「さあ今のコードは何だったかな、あはは」と一言いったら、その少年は「こんな感じ?」と言って見事にその(ファとソかなんか?みたいな)の和音を再現してしまった(高校生くらいの女の子がリラックスした様子で"That was good."とか言っていたけど、彼女もできるのかなぁ?)。超〜難しい曲を弾いているのに音程がとってもしっかりしていて、とにかくすごかった(指をおとした瞬間にずれていることはよくあるんだけど、その後ビブラートでごまかした結果、収まった音程がとてもばっちりなんだ)。まだ年齢が一桁の人なので、音楽的な深みがあるわけではないけれども、でもそれ以外に文句のつけようがないっちゅうか・・・。先生のコメントは、「君は立つ向きに気をつけなさい。(観客席の中心に糸巻きが向くような立ち位置だったので)君のもっともいい音はあっちの壁のほうに向かっていってしまったんだ。f字口がお客さんに向くようにね」だけ。前に発表会に行ったときにトリだったお兄さんとか、上手だなーと思ったけど、あの天才チャイニーズ坊やの前では出来杉くんって感じだ。ティラノが一人前にライバル意識を燃やしていたのがおもしろかった。